柴田屋のモノづくり
柴田屋の羽越しな布(しな織り)を用いたモノづくりの始まりは、今から30年以上前のこと。一村一品運動の一環として当時は珍しかった都内での展示販売をお手伝いしたところからです。
それをきっかけに羽越しな布の持つ文化的価値に魅了され、後世に繋げたいという想いが芽生えました。
「羽越しな布の持つ本来の魅力を伝えたい。」
柴田屋の基本は素材が語る文化です。
3つのこだわり
柴田屋で使用する「羽越しな布」(しな織り)には他の繊維を一切混紡しません。なぜなら、混ぜることで糸に一本一本の表情を宿す「羽越しな布」の魅力が失われてしまうと考えるから。柴田屋は悠久の時を越えて受け継がれる天然の美しさを、現代のライフスタイルに合わせて提案し続けています。
この地に綿が普及していなかった時代、羽越しな布(しな織り)は繭を煮る袋、米袋、こもつ(藁)布団の袋、漁網など暮らしのあらゆるシーンで用いれらました。羽越しな布の特性は軽く、通気性が高く、水濡れに強いこと。柴田屋では先人の知恵を借りながら、羽越しな布の持つ特性を生かしたモノづくりを展開しています。
羽越しな布(しな織り)は先人が育てた森で頂いたシナノキから紡がれる天然素材です。糸に現れるのは森、木、つくり手の個性。そのため、まったく同じ布はできません。柴田屋では羽越しな布が持つ本来の表情を大切にし、染色や着色を極力控え、素材のままを提供しています。
柴田屋のあゆみ
1947(昭和22)
初代・柴田 直吉が「柴田屋商店」創業
食品・菓子・雑貨の扱いを始める
1987(昭和62)
3代目・柴田 実「趣味の店しばた」開店
羽越しな布製品を土産物として取り扱い開始
1987(昭和62)
あつみ温泉朝市にて羽越しな布製品の販売開始
温海町商工会(現:出羽商工会温海支所)の一村一品運動の依頼により、羽越しな布の都内展示販売を依頼される
1988(昭和63)
柴田 実が「古代布 温海しな織り 柴田屋」開店
羽越しな布製品の製造を開始
現在に至る